感染性胃腸炎の予防対策

ページ番号1009117  更新日: 2025年3月7日

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感染性胃腸炎には、ウイルスによって起こるウイルス性胃腸炎と、細菌によって起こる細菌性胃腸炎(腸管出血性大腸菌感染症等)があります。

ここではウイルス性胃腸炎の概要を示します。

ウイルス性胃腸炎の原因には、ノロウイルス、ロタウイルス、サポウイルス、腸管アデノウイルスなどがあります。

ノロウイルスは幅広い年齢層、ロタウイルス、腸管アデノウイルスは特に乳幼児に多く見られます。

※ノロウイルスは100個以下という少ないウイルス量でも感染性胃腸炎を引き起こす感染性が高いウイルスであり、患者の糞便・嘔吐物100グラムあたり100万から10億個もの大量のウイルスが含まれています。

都内での流行状況

年間を通じて発生しますが、特に冬季に流行します。

ノロウイルスは特に秋から冬にかけて、ロタウイルスは冬~春にかけて見られます。

感染性胃腸炎とは

おもな症状

潜伏期間は1~3日程度で、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、発熱などが出現します。ロタウイルスでは特異症状として白色便がみられます。

通常3日以内、長くても5~6日以内に軽快することが多いです。乳幼児、高齢者は嘔吐、下痢により二次的に脱水症状を引き起こすこともあります。

また、症状回復後でも1週間、長い場合は1か月以上便からウイルスを排出する場合があります。

治療

特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法が行われます。

乳幼児や高齢者では下痢等による脱水症状が生じることがあるため、早めに医療機関を受診することが大切です。特に高齢者は誤嚥により肺炎を起こすことがあります。

嘔吐の症状が治まったら少しずつ水分を補給し、安静に努め、回復期には消化しやすい食事をとるようにしてください。

感染経路

ヒトからヒト

ウイルスに感染した人の便やおう吐物を処理した後、手指などについたウイルスを口から取り込む。

嘔吐物が飛散・乾燥してウイルスが舞い上がり、口から吸い込む。

ヒトから調理器具/食品からヒト

ウイルスに感染した人が調理し、汚染された食品を人が摂取する。

食品からヒト

ウイルスで汚染された食品(二枚貝など)を加熱不十分なまま人が摂取する。

予防のポイント

1.手洗い

流水と石鹸でのこまめな手洗いが有効です。特にトイレの後、おむつ交換の後、食事の前には、しっかり手を洗いましょう。

タオルは清潔なものを使用し、共有は避けましょう。

2.調理

  • カキなどの二枚貝は中心部まで十分に加熱してください(湯通し程度の加熱では、ウイルスの感染力は失われません)。
  • 二枚貝の調理に使用した器具は、洗浄後に熱湯消毒してください。
  • 生鮮食品(野菜・果物など)は十分に洗ってください。

3.消毒

感染性胃腸炎の患者の下痢や嘔吐物には大量のウイルスが含まれており、他の人へ感染が広がる原因になっています。対応する人や施設・家庭内での感染拡大を防ぐためには、適切な方法で迅速に行うことが重要です。

  • 嘔吐物処理をするときとその後は窓を開けるなど換気をしてください。
  • 嘔吐物処理をした後、48時間は消化器症状の有無に注意してください。

(施設)普段から施設内に嘔吐物処理方法等のマニュアルと必要物品を用意し、処理の手順と物品の場所を定期的に周知しておく。

 感染性胃腸炎の原因となるウイルスにはアルコールではなく次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)消毒が有効です。

  • 多くの人の手が触れるところ(テーブル・ドアノブ・水道の蛇口など)、下痢や嘔吐物で汚染されたところは消毒しましょう。
  • 次亜塩素酸ナトリウムを取り扱う際は、注意事項をよく確認してください。

※ノロウイルスには熱湯消毒も有効です。

使用用途

必要温度・時間

汚物がついたリネン類の消毒

調理器具の消毒

85度以上で1分以上

社会福祉施設等で感染性胃腸炎の集団発生があった場合

北区保健所では、北区内に所在する社会福祉施設等で感染性胃腸炎の集団発生があった場合に、情報の収集・状況の整理・感染拡大防止のための指導・助言を行っています。

関連情報

東京都保健医療局

東京都感染症情報センター

厚生労働省

お問い合わせ

北区保健所 保健予防課 感染症係
〒114-0001 東京都北区東十条2-7-3
電話:03-3919-3102
北区保健所 保健予防課 感染症係へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。

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