河川水質調査

ページ番号1010140  更新日: 2025年3月13日

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水質汚濁とは、工場、事業場の排水や家庭排水などによって、河川や海・地下水等が汚染されることを言います。東京の水質汚濁は都民の生活様式の高度化に伴う生活排水の量的・質的変化が大きな原因となっていますが、公共下水道などの都市施設の整備の立ち後れや都市化による河川流量の減少も、水質の悪化に拍車をかけてきました。また、工場排水中に含まれるカドミウム、水銀などの重金属や、PCBなどの化学物質による汚染も問題となります。これらの蓄積性のある有害物質は、飲料水や食物連鎖を通して、私たちの健康に影響を及ぼすおそれがあります。
水中に住む生物の多くにとっては、私たちと同じように酸素が必要です。この酸素は、水と空気が接触するとき直接溶け込むものと、水中の植物の光合成により生成されるものとがあります。川に十分な酸素が溶け込んでいれば、多少の汚濁物質が流れ込んでも、水中の好気性微生物等の働きでもとのきれいな水になります。これを川の自浄作用と言います。ところが、この自浄作用を超える汚濁物質が河川に流れ込むと、水中の酸素はその中の有機物の分解時に消費され、酸素の少ない環境で繁殖する微生物の活動が優勢になります。このような微生物(嫌気性微生物と言う)の働きで、硫化水素やアンモニア等の悪臭のもとになるガスが発生します。

1.水質汚濁の指標

北区内には4本の河川が流れており、5項目に関して環境基準が設けられています。

北区を流れる河川の環境基準

類型

利用目的の適応性

該当河川

水素イオン濃度(pH)

生物化学的酸素要求量(BOD)

浮遊物質量(SS)

溶存酸素量(DO)

大腸菌数

B

水道3級、水産2級及びC以下の欄に掲げるもの

石神井川

6.5以上
8.5以下

3mg/L以下

25mg/L以下

5mg/L以上

1,000CFU/100mL以下

C

水産3級、工業用水1級及びD以下の欄に掲げるもの

荒川
隅田川
新河岸川

6.5以上
8.5以下

5mg/L以下

50mg/L以下

5mg/L以上

※類型は、東京都告示第597号(平成9年5月13日)により指定され、東京都告示第463号(平成29年3月17日)により、平成29年4月1日から石神井川が『B』、それ以外は『C』となりました。

  • 水素イオン濃度(pH)
    液体が酸性であるかアルカリ性であるかを示す数値でpH7が中性、それよりも数値が大きいとアルカリ性、小さければ酸性です。
  • 生物化学的酸素要求量(BOD)
    5日間に水中の有機物を分解するために好気性微生物が必要とする酸素の量で、一般に水の汚れを表す代表的な指標です。この値が高いと川は汚れており、BOD10mg/Lを超えると、水は悪臭を発生するようになります。またコイやフナの生息には、BOD5mg/L以下、アユやマスには、BOD3mg/L以下が望ましいとされています。
  • 浮遊物質量(SS)
    水中に浮遊している不溶性の物質で、川底にたまったり魚介類に付着したりします。
  • 溶存酸素量(DO)
    水中に溶けている酸素の量です。酸素のない川や少ない川はいわば死んだ川で、魚介類は生存できません。魚には最低5mg/Lが必要とされています。
  • 大腸菌数
    大腸菌数はふん便汚染をより的確に捉えることができる指標として、大腸菌群数に代わって令和4年4月1日より環境基準に加わりました。

2.河川水質調査

北区では4本の河川と2つの湖沼の水質調査を実施しております。

調査概要

調査時期

  • 河川:毎月1回(原則として満潮から干潮への中間時に採水)
  • 湖沼:隔月1回

調査項目

気温、水温、透視度、色相、臭気、水素イオン濃度(pH)、生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、浮遊物質量(SS)、溶存酸素量(DO)、リン酸性リン(P)、アンモニア性窒素(NH4-N)、大腸菌数

調査場所(採水場所)

  • 河川:荒川(新荒川大橋)、隅田川(新田橋)、新河岸川(岩淵橋)、石神井川(松橋)
  • 湖沼:浮間ヶ池(北区側)、赤羽自然観察公園内池

地図:調査場所(採水場所)

添付ファイル

関連リンク

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お問い合わせ

生活環境部 環境課 環境規制調査係
〒114-0002 東京都北区王子1-12-4 TIC王子ビル2階
電話:03-3908-8611
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