手足口病
手足口病は、夏に乳幼児を中心に流行する感染症の一つです。
保育園、幼稚園、学校などでの複数感染事例が報告されていることから注意が必要です。
症状や感染経路などを知り、早期発見と感染予防を心がけましょう。
- 都内での流行状況
2024年は5月中旬から手足口病が全国的に増加傾向となり、東京都でも警報基準を超えて流行しました。
手足口病とは
エンテロウイルス属のウイルス(コクサッキーウイルスA群、エンテロウイルス71型等)による感染症です。
感染経路として、患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛まつ感染、水疱の内容物や便の中のウイルスが、手を介して口や眼などの粘膜から体内に入り感染する経口及び接触感染などがあります。
回復後も、便の中に2~4週間はウイルスが排出される場合があるので注意が必要です。
おもな症状
3~5日の潜伏期間の後、口の中、手のひら、足の裏などに、2~3mm程度の発疹や水疱ができます。あまり高い熱は出ません。3~7日で痂疲(かさぶた)を残さずに消失します。
重症化はまれですが、合併症として急性脳炎や心筋炎があります。
治療
治療薬や予防のためのワクチンはありません。対症療法となります。
口の中に水疱ができ食事がとりにくいため、柔らかく薄味の食事の工夫と水分補給を心掛けましょう。
ぐったりしている、呼びかけに対する反応が鈍い、意味不明の言動が見られるなどの症状が現れた場合はすぐに受診しましょう。
感染症対策
- 手洗い
- 感染予防には、流水と石鹸でのこまめな手洗いが有効です。特にトイレの後、おむつ交換の後、食事の前には、しっかり手を洗いましょう。
- タオルの共有は避けましょう。
- エチケット
咳やくしゃみをする時には、口と鼻をティッシュ等でおおいましょう。 - 消毒
- エンテロウイルス属のウイルスにはアルコールでの消毒は効果がありません。子供たちが日常的に触れるおもちゃや手すりなどは、次亜塩素酸ナトリウムで消毒しましょう。
- 次亜塩素酸ナトリウムを金属部分に使用した場合は、腐食させるため、10分ほど経ったら水拭きしてください。
- 次亜塩素酸ナトリウムは漂白作用があるため、直接手指には使用せず、消毒する時は手袋を着用しましょう。
関連資料
保育園、社会福祉施設の感染予防
保育園関係者向け
社会福祉施設等関係者向け
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お問い合わせ
北区保健所 保健予防課 感染症係
〒114-0001 東京都北区東十条2-7-3
電話:03-3919-3102
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