News Release
映画「羅生門」ユニバーサル上映会を開催
2025年3月21日(金曜日)

トロフィーレプリカが公開される様子
3月20日(木曜日・祝日)に映画「羅生門」(芥川龍之介原作・黒澤明監督 1950年)ユニバーサル上映会が滝野川会館(西ケ原1-23-3)で行われた。
これは、芥川龍之介生誕祭の第2弾として、「(仮称)芥川龍之介記念館」の開設に向け機運醸成を図るために実施されたもの。
この日は、映画「羅生門」ユニバーサル上映会のほか、アフタートーク中にヴェネチア国際映画祭金獅子賞のトロフィーレプリカをサプライズ公開した。また、龍之介の好物や、作品に登場する和菓子がロビーで販売され、来場者は芥川の人生を追体験する時間を過ごした。
「芥川龍之介生誕祭」とは、「(仮称)芥川龍之介記念館」開館のための機運醸成事業として、3月の芥川龍之介の生誕月に東京都北区と公益財団法人北区文化振興財団がイベントを実施するもの。今回の映画「羅生門」ユニバーサル上映会は、3月1日(土曜日)に芥川龍之介生誕祭第一弾として実施された、芥川賞作家・平野啓一郎特別講演「芥川龍之介の眼差し」に続く第二弾。
この日開催された映画「羅生門」ユニバーサル上映会には、抽選で当選した約300名が訪れた。この上映会は、読売福祉文化賞を受賞した全国でも珍しい常設のユニバーサル映画館CINEMA Chupki TABATAの協力を得て行われた。音声ガイド、日本語字幕付きでの上映、あらすじの点訳の配付や、駅と会場間の付添い、車いすのまま鑑賞する座席を設け、視覚・聴覚などの障がいのある方も楽しんで鑑賞していた。
上映後には30分間ほどアフタートークとして、手話・日本語同時字幕付きで岡田秀則氏(国立映画アーカイブ主任研究員)が映画「羅生門」の解説を行った。作品には大量の水が使用されたため、近くの水道の水が出づらくなってしまったなどのエピソードの紹介には時折笑いも起き、来場者はより映画に興味を持った様子だった。また、トーク中には、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞トロフィーレプリカがサプライズで公開された。原作者として龍之介の遺族に贈られたトロフィーで、芥川家から見つかったものを、約70年を経て初公開した。トーク後には、このトロフィーを近くで見ようと多くの人が集まり写真を撮っていた。また、会場には龍之介の曾孫・芥川奈於さんの姿もあった。
さらに、ロビーでは、龍之介の好物であった「うさぎや」の喜作最中のほか、船橋屋のくず餅など龍之介の作品や手紙に登場する老舗和菓子の詰合せが販売され、生誕祭に彩りを添えた。本イベントに訪れた女性は「映画「羅生門」の原作を読んだり映画を観たりしたことはありましたがかなり昔のことだったので、今日改めてしっかりと映画を観て面白い作品だと思いました。アフタートークでは制作に関わるエピソードをたくさん知ることができて興味深かったです」と話してくれた。
主催
公益財団法人北区文化振興財団/田端文士村記念館
共催
東京都北区
企画協力
CINEMA Chupki TABATA
協力
- 株式会社サンドプラス
- シティ・ライツ
- 有限会社鈴木映画
- 点訳サークル六星会

お問い合わせ
田端文士村記念館
電話番号:03-5685-5171