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コミュニティ・タイムラインに基づくバス・タクシーを利用した高台移送訓練を実施

2025年3月4日(火曜日)

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豊島地区で実施した高台移送訓練の様子
協定事業者のバスに乗り込む高台移送
訓練(豊島)の様子を見守るやまだ加奈子
北区長(2月28日)

区は、地域及び協定事業者との連携による要支援者の高台移送訓練を浮間地区(2月19日)及び豊島地区(2月28日)で実施した。
区では、荒川の氾濫のおそれがある場合の地域の避難行動計画であるコミュニティ・タイムラインの作成支援を進めており、本訓練は両地区のコミュニティ・タイムラインに基づき、地域のつながりで「逃げ遅れゼロ」を目指すため、協定事業者のバス・タクシーによる要支援者の避難支援を行う想定で実施した。
各地域の訓練は、前日の情報伝達訓練と当日の高台移送訓練の2日間にわたり実施され、町会・自治会をはじめ、避難支援に関わる関係機関から計90名(浮間地区:39名、豊島地区:51名)が参加。本訓練で得られた成果や課題を踏まえ、今後も区と地域、事業者、関係機関が連携した取組みを推進していく。


区では、区内を流れる大規模河川・荒川の氾濫に備え、「北区大規模水害を想定した避難行動の基本方針」を策定し、浸水想定区域の住民には区内外の高台への避難を推奨しており、荒川氾濫のおそれがある場合に浸水が想定されている11地区を対象に、地域のつながりで「逃げ遅れゼロ」を目指す共助の活動についてあらかじめ整理する「コミュニティ・タイムライン(私たち地域の避難計画)」の作成支援事業を進めている。

浮間地区・豊島地区では、令和5年度に各地域でワークショップを開催してコミュニティ・タイムラインを作成しており、本訓練はこれに基づき、障害者や要介護者など避難行動に支援が必要な方々を、町会・自治会関係者等が中心となり支援するにあたっての課題を抽出する目的で実施した。また、本訓練は「災害時におけるタクシー・バス車両による緊急輸送協力に関する協定」を締結している区内の交通事業者と連携して実施し、専門的な知見に基づいた事前試走やルート確認を行うなど、避難の実効性を高めるための仕組みを取り入れている。

各地域の訓練は、前日の情報伝達訓練と当日の高台移送訓練の2日間で実施され、1日目の情報伝達訓練は、大型台風の接近により荒川が氾濫する可能性が高まり、前日に高台水害対応避難場所の開設を決めた区が、連合町会にその旨を連絡する場面から開始。連絡を受けた連合町会は、各町会・自治会の連絡網等を活用し、バス・タクシーによる避難が必要な要支援者と同行補助者の人数、集合場所等をとりまとめるなどの情報伝達を行い、区から連合町会へ、バス・タクシーの配車場所や時間等の無線連絡を行うところまでを確認した。2日目の高台移送訓練では、各訓練者が「四肢障害」「視覚障害」がある方や同行補助者の役割を担い、車いす利用者の介助を行ったり、避難者同士が手を取り合って高台水害対応避難場所へ向かったりするなど、実際の避難時に近い状況を再現して避難ルートの確認等を実施。町会・自治会関係者に加え、民生委員、消防団員、警察、高齢者あんしんセンター職員など、避難の支援に関わる関係者も参加し、地域のつながりで「逃げ遅れゼロ」を目指すための大きな一歩となった。

訓練参加者からは「要支援者の方がバスに乗車できるように案内するための補助を事前に考えなければいけないと改めて感じた」「SNS等で一斉に連絡を回すことができる体制を事前に整えておくべきだ」など、訓練を経て、より具体的に課題を感じることができたという声があがった。

今回の訓練から得られた成果や課題を踏まえ、今後も各地域の避難支援の具体化に向けた取組みを継続していく。

タクシーによる要支援者避難支援訓練
タクシーによる要支援者避難支援訓練の様子

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