離婚後の子の養育に関する民法等改正(共同親権等)

ページ番号1025321  更新日: 2026年1月30日

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令和6年5月17日、父母が離婚した後の子どもの利益を確保するため、民法等の一部を改正する法律が成立しました。
この法律は、子どもの養育に関する父母の責務を明確化するとともに、親権・監護、養育費、親子交流等に関する規定を見直すもので、令和8年(2026年)4月に施行されます。
おもな改正内容は以下のとおりです(※)。

※ こども家庭庁作成のリーフレット「ひとり親家庭のためのみらい応援ガイド」などを元に作成しています。

1 親の責務に関するルールの明確化

親権や婚姻関係があるかどうかに関わらず、子どもを育てる責任と義務についてのルールが明確にされました。

子どもの人格の尊重

子どもが心も体も元気でいられるように育てる責任があります。
子どもの利益のため、意見をよく聞き、人格を尊重しなければなりません。

子どもの扶養

父母には、親権や婚姻関係の有無に関係なく、子どもを「養う」責任があります。
養う度合いは、子どもが親と同じくらいの生活を送れる水準でなければなりません。

父母間の人格尊重・協力義務

子どものためにお互いを尊重して協力し合うことが大切です。
父母の一方が父母相互の人格尊重・協力義務等に違反した場合には、親権者の指定又は変更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性があります。

次のようなことは、このルールに違反する場合があります。

  • 父母の一方から他方への暴行、脅迫、暴言等の相手の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷、濫訴(らんそ:みだりに訴訟を起こすこと)等
  • 別居親が、同居親による日常的な監護に、不当に干渉すること
  • 父母の一方が、特段の理由なく他方に無断で子どもを転居させること(※)
  • 父母間で親子交流の取決めがされたにもかかわらず、その一方が特段の理由なく、その実施を拒むこと

※ 暴力等や虐待から逃れることはルールに違反しません。

子どもの利益のための親権行使

親権者は子どもの世話やお金や物の管理などについて、子どもの利益のために責任を果たさなければなりません。

2 離婚後の親権に関するルールの見直し

1人だけが親権を持つ【単独親権】のほかに、父母2人ともが親権を持つ【共同親権】の選択ができるようになります。

父母2人ともが親権を持つ【共同親権】を選択する場合

父母双方が親権者である場合の親権の行使方法のルールが明確化されます。

(1)親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、 他方が行います。
(2)次のような場合は、親権の単独行使ができます。
 ・監護教育に関する日常の行為をするとき
 ・子どもの利益のため急迫の事情があるとき
(3)特定の事項について、家庭裁判所の手続で親権行使者を定めることができます。

3 養育費の支払確保に向けた見直し

  • 養育費の取決めに基づく民事執行手続が容易になり、取決めの実効性が向上します。
  • 法定養育費の請求権が新設されます。
  • 養育費に関する裁判手続の利便性が向上します。

※ 施行後に発生するものが対象です。
※ 法定養育費は、あくまでも養育費の取決めをするまでの暫定的・補完的なものです。父母の協議や家庭裁判所の手続きにより、各自の収入などを踏まえた適正な額の養育費の取決めをしていただくことが重要です。

4 安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

  • 家庭裁判所の手続中に親子交流を試行的に行うこと(試行的実施)に関する制度が設けられています。
  • 婚姻中の父母が別居している場面の親子交流のルールが明確化されています。
  • 父母以外の親族(祖父母等)と子どもとの交流に関するルールが設けられています。

5 財産分与に関するルールの見直し

  • 財産分与の請求期間が2年から5年に伸長されています。
  • 財産分与において考慮すべき要素が明確化されています。
  • 財産分与に関する裁判手続の利便性が向上します。

6 養子縁組に関するルールの見直し

  • 養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかが明確化されています。
  • 養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されています。

7 その他の改正

(1)改正前は、夫婦の間で結んだ契約を、いつでも一方的に取り消すことができることとされていましたが、今回の改正では、この規定を削除しました。
(2)改正前は、強度の精神病にかかって回復の見込みがないことが、裁判離婚の事由の一つとされていましたが、今回の改正では、この規定を削除しました。

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